規則をシステム化し、チェック⇒手順作成
【実施の背景】
大規模な開発プロジェクトにおいて、統制チームは最終的な結合テストや本番環境用モジュール(C++で構築されたシステム)の作成を担当しています。この作業には複数のチーム(異なる製造会社)が関与しており、各チームから提供されるコンパイルやリンクの手順書に従って作業を進めています。しかし、チームごとに手順が異なり、作業が煩雑化。さらに、手順書の品質にもばらつきがあり、抜け漏れが発生しやすく、作業の手戻りが多発していました。

課題
- チームごとに手順が異なり、作業の習得に時間がかかる。
- チーム内でも個人ごとにノウハウが異なり、手順の抜け漏れが発生。
- 作業の煩雑さにより、熟練作業員への依存度が高く、コストが増加。
解決策
規則のシステム化による手順の標準化
- 既存の構成(ソース、ヘッダ、オブジェクト、ライブラリ)を分析し、規則を策定
- 手順を自動的に判別し、標準化された作業フローを構築
規則外のケースへの対応
- 規則から漏れたケースについても、条件や手順を事前に登録することで、自動的に判別可能な仕組みを導入。すべてのケースに対応できる柔軟性を確保した
手順の自動作成とチェック機能の導入
- 手順を自動的に作成することで、抜け漏れを防止し、作業の手戻りを削減
- 事前のチェック機能を組み込むことで、作業効率を向上させた
【特別な取り組み】
現状の運用を大きく変更することなく、影響範囲を最小限に抑えた改善提案を実施。また、規則化と情報の蓄積により、事前のチェックや解析用情報の開示など、付加価値の高い機能を提供しました。今後は、関連情報の自動取り込みや、より充実した解析情報の提示が可能な仕組みの構築を目指しています。
この取り組みにより、作業の標準化と効率化を実現し、品質の向上とコストの削減に貢献しました。今後も、柔軟性と拡張性を兼ね備えたシステムの構築を進めてまいります。